免疫力を高める方法について、あっさり書くつもりがかなり長くなってしまったので、
要点をまとめてみたいと思います。
メカニズムとか興味のある方は、上のリンクをどうぞ。
*注*しつこいようですが、完璧をめざさないでください。
できることを少しづつ、継続できそうなことを選んでみてください。
生理機能を整える~すべての細胞機能の基本
生活リズムを整える
- 生活時間帯をできるだけ一定にする(規則正しい生活)
- できるだけ、寝る時間・起きる時間は一定にする
週末の寝だめは一日程度なら大丈夫です。連続して朝寝坊したりしていると、だんだん生体リズムがくるってくるので注意。 - 起きたら周りを明るくする、できれば午前中の日の光を浴びる
- 食事量・タイミングも一定にする
食欲に応じた量の調節は可、食べたくないのに食べ過ぎないように。 - 身体のリズムに気づけるようになる
瞑想のような方法で身体に意識をむけることや、長い休みがあるなら、思いきって寝たいときに寝て食べたいときに食べるなどの方法で、感覚が復活する可能性もあります。
食欲に関しては、目が食べたいのかお腹がすいているのかを自分に問うことを、習慣にしてもいいかも。
質の良い睡眠
- 寝る前の部屋は暗く、起きたら明るくする(夜はオレンジ光、朝は日光がベター)
- 寝る前のモニター画面の照度は下げる
- 寝る前に興奮しすぎないようにする(ゲームに注意)
- 寝る前の入浴は有効
- 自分にあう睡眠環境をさがす(マニュアルにこだわらない)
- 睡眠薬は必要最低限に
- アルコールは睡眠薬がわりにはなりません
- 睡眠に必要な栄養をとる
たんぱく質、ビタミンB3(ナイアシン)、マグネシウム
過剰なストレス・心理的負荷軽減
- 瞑想
- 十分な栄養(下に同じ)
- 心配しすぎない、パニックならないためには、考えかたのコツがあります。
(いずれ記事にします) - 可能なら、人間関係の改善(嫌な人からは逃げる!)
- どうしてもの場合は専門家を頼る。
(私のお薦めは、カウンセリングよりボディートーク)
十分な栄養
生理機能を十分に働かせるためには、細胞のエネルギーがまず必要です。
その後、それぞれの細胞が行う代謝に必要な栄養素(アミノ酸、ビタミン、ミネラルなど)が必要になります。
細胞のエネルギーは、糖質を抑えたときに活動する”脂質代謝”が効率がいいです。糖質の代わりに脂肪を燃焼する代謝です。(理屈は、糖質制限諸先輩方のブログなどをお読みください)
細胞が十分エネルギーをもって代謝を行うことができれば、身体は驚くほどうまく困難に対処してくれます(=心身ともに健康になれる)。
- 糖質をとりすぎない=糖質制限
(糖質はエネルギー効率が悪く、貴重なビタミンも浪費します) - 脂質代謝~エネルギー産生に必要なビタミン・ミネラル
(ビタミンB群、マグネシウム、特に女性は鉄分マスト、または藤川先生のATPセット) - サプリよりたんぱく質摂取を優先
(たんぱく質が足りないとサプリを代謝できず体調不良となります) - ビタミンは、こてつ院長ブログなどで勉強してもよいですが、軽く始めるならマルチビタミンでもいいと思います。
- ちなみに、免疫に重要なビタミンはCとD、代謝全般にはB群とEです。
(ビタミンDは日光浴で産生できますが、足りない人が多いのでサプリ推奨です) - 粘膜・皮膚病変には亜鉛です(風邪・咽頭痛に有効、コロナでも)。
- たんぱく質は、”量”をしっかり摂る
毎日[体重㎏あたり1g~1.5gくらいのたんぱく質]です。(ちなみにたんぱく質1gは肉1gとは違います、含有量みて計算してね) - 動物性たんぱく質の方が、人体に適したアミノ酸バランス
抗酸化活性をあげる
食事で抗酸化物質を摂るほか、過剰な有酸素運動で身体を酸化状態にすることも避けましょう。
運動するなら、無酸素運動(=筋トレ)かHIIT:高強度インターバルトレーニング(=短時間のダッシュなど)が身体を酸化させにくく、おすすめです。
抗酸化物質
5種類の抗酸化物質のほか、フィトケミカルを複数種類
- グルタチオン
たんぱく質をしっかり摂り、適宜身体の中で合成できる状態になっておくことが重要です。
どうしてもという場合は、システインの前駆体であるNAC(Nアセチルシステイン)のサプリは高くなく、抗酸化活性の助けになりえます。 - ビタミンC
抗酸化活性の他、抗ウイルス作用、コラーゲン産生の促進(美肌)などの効果のあるビタミンです。
安価で安全性も高いので、心配せずサプリで摂っていいと思います(合成と天然で構造の違いはありません)。1日数g~、感染症では需要が増します。
- ビタミンE
サプリでは、天然型のα‐(またはdα‐)トコフェロールを選びます。トコトリエロールはα‐、β‐、γ‐などのミックスの製剤を、トコフェロールの補助に少しで十分です。
血液サラサラ作用があるので、ドロドロの人がいきなり摂取すると、プラークがはかれて詰まる(心筋梗塞などの血行障害)リスクがあるため、少量ずつはじめて、徐々に増やす必要があります。詳しくはこてつブログなどを参考にしてみてください。 - セレン
セレンの多い食材は魚介類と言われているので、日本では欠乏しにくいかもしれませんが、抗酸化力は強力なので、私は少しだけサプリで補うようにしています。(200㎍を2~3日毎)
ビタミンと違って、大量に摂ると過剰症がでやすいので、量には注意が必要です。
- CoQ10
サプリとしては、他のたんぱく質やビタミン類の方が優先されるものだと思います。経済的に余裕のある方は、毎日でもどうぞ。
- α‐リポ酸
じゃがいもなどに含まれているとされますが、十分量はとりにくいためサプリを薦めます。私は1回300㎎をセレンを飲まない日に飲んでいます。
フィトケミカル
他の抗酸化物質はマストとして、フィトケミカルも複数を組みあわせるようにしてください。
- 現在サプリとしては、βカロテンの他、イチョウ葉エキス、ピクノジェノール(松の成分)などがあります。ひとつのものを大量に摂ることは、未知の被害が現れるリスクもあり、お薦めできません。できるだけ食事で摂りましょう。
- 食事で摂る場合、フィトケミカルは植物の細胞の中にあるため、調理して細胞を壊すほうが摂取効率が良いようです。また、植物の色素など皮の部分に多く含まれるとされるため、できるだけ皮ごとの調理がよいです。
たくさんの種類の野菜を組みあわせることも、大切です。
常在微生物のよろこぶ環境
健康な人の暮らす一般家庭では、病院レベルの消毒は必要ないばかりか、常在微生物にダメージを与え、むしろ健康や免疫力を損ないます。
消毒のしすぎ、強すぎる清潔志向はマイナスと知ってください。
健康な常在微生物に良い環境のつくり方
- 経膣分娩
帝王切開の不利さがわかってきています。対応法はあるのでリンク記事どうぞ。 - 母乳栄養
完母である必要はありません。ちなみに、私は混合推しです。 - きょうだい・ペットと同居
健康であれば、消毒しすぎに注意です。 - 土いじり
いい環境があれば♪ - 腸内細菌のよろこぶ食べ物
水溶性食物繊維(野菜、豆、海草など)、発酵食品 - 口腔ケア
おやつも含めて食べる回数は少ない方がいいです。抗菌グッズは使わないでください。 - 入浴・シャワー
洗いすぎに注意。油脂を落としすぎたら、油脂性の保湿剤を(ワセリン) - 抗生物質・抗菌グッズ
使わないにこしたことはないです。全部捨てましょう!と言いたい(笑)
メンタル面の影響
記事に書いていませんでしたが、メンタル(気分)は免疫力に影響します。
気分が落ち込むと、免疫力も落ち込む、気分があがると免疫力も上がります。
方法としては、がん治療の現場で応用されていますが、「笑うこと」です。入院患者さんに落語見せたりしている病院があります。
笑える気分じゃない~という人でも大丈夫。顔の筋肉が笑顔を作るだけ(口角をあげるだけ)で効果があります。
以上、やれることはたくさんあります。
自分で決めて取りくむことで、自己効力感もあがってきます。笑顔でいきましょう!
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