プロテインの摂り方の具体例

栄養

前稿につづき、プロテインの取り入れ方の具体例を紹介します。

※ 尚、記事では「プロテイン」を栄養素としてのたんぱく質ではなく、日常語としての「精製したたんぱく質を添加した食品」のこととして記載します。

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少しづつ増やす

しつこいようですが、量の増やし方は重要です。

前稿に書いたとおり、私ははじめ飲みすぎて失敗し、その後1日10gから始め、数ヵ月毎に5~10gづつ増す方法でうまくいきました。

どのくらいで始められるか、どのくらい増やせるかなどは、それまでのどんな食事にどのくらいの期間適応してきたかによるので、人の数だけ正解があります

一般に女性は、私と同じくらいの量・速度がよさそうですが、男性は始めから20~40gくらい平気な人が多いようです。子どもも適応力は高いです。
菜食主義やそれに近い食事からの移行の場合は、もっと慎重にする必要があります。

増やす際は、数週間~数ヵ月毎、ゆっくり時間をかけましょう。
お腹が苦しくなったら、前の段階まで減らし、数週~数ヵ月かけてまた増やしてみる…この繰り返しです。
焦らないことが肝要です。

量のめやす

どのくらいまで増やすかは、食事のたんぱく質と合わせての計算となります。
毎日の食事量は一定ではないので、「食欲」を目安にしながら平均してこのくらい、という量を把握するとよいでしょう。

健康成人では、体重1㎏あたり1.2~1.5gのたんぱく質がとれればよいと思います。
運動などで消費する人や成長途上の子どもは体重当たり2gくらいでも大丈夫です。

ちなみに、厚労省が高齢者にすすめる量は、体重あたり1g以上のたんぱく質です。高齢になって消化力を上げるのは大変です。若いうちから消化吸収力をあげておく必要があるということです。

病気やケガの組織を修復するために需要が増すこともあります。
「食欲」が目安ですが、治したい慢性病のある時や骨折した時などは、がんばって増やした方がいい場合もあります。

飲み方・食べ方

そのまま飲む・食べる

ドリンク系
  • 液体(ドリンク)として売られているもの、で売られているものがあり、一般的に粉の方が割安です。
    液体のものは、コンビニでも売られていて出先では便利です。
    粉はシェイカーや、ミルクフォーマーを使って溶かすのが便利です。
  • 様々な味付け;人工甘味料使用または不使用、味付けなし(プレーンタイプ)などがあり、商品によって違います。
    味の好みで選ぶとよいでしょう。甘すぎると感じる場合は、プレーンタイプで割ると薄味にできます。ホエイプロテインやミルクプロテインは牛乳風味なので、牛乳やヨーグルトに混ぜても違和感なく食べられます。
  • 粉のプロテインは、熱いお湯で溶かすと固まってしまい口当たりが悪くなります。また溶けやすさはそれぞれの商品で違います。
    コーヒーや紅茶、温かい料理に混ぜる場合は、少しさましてから混ぜると大丈夫です。
    (ちなみに、プロテインではなく、コラーゲンやゼラチンなら、熱いものに混ぜても固まりません)
おやつとして
  • スナック菓子;プロテインチップス
    国産のものはあまり見かけませんが、外国のサプリサイト(iherbなど)で買うことができます。いろんな味のものがあります。
  • プロテインバー
    コンビニでも見かけるようになりました。甘めの物が多いので、糖質量や人工甘味料など気になる人は調べて買いましょう。
    国産のに比べ、海外の物は甘味が強い傾向があり、ヌガータイプ(ねちょっとした質感)が多いので、好みをみつけるのは難しいかも知れません。上の写真(左下)のはウエハースタイプでサクサクです。
    冷蔵庫で冷やして食べるのもおすすめです。
  • ヨーグルト・ゼリーなど
    プロテイン強化のヨーグルトは数社が販売しています。プレーンタイプのものに味付き粉プロテインを入れてもよいでしょう。
    甘い味付けのものは糖質量に注意しましょう。
    また、入院した方のお見舞いにもっていくのもおすすめです。多くの病院は食べ物の持ち込みは難しいですが、食事制限がない限りおやつには寛容です。これらはつるっと食べられるので便利です。

料理に使う

料理に使う場合
  • 安価な粉のプロテインを使ってお菓子作りをする人は結構います。
    加熱で固まる性質をうまく使ってケーキやマフィンの小麦粉の代わりに使うことができます。ゼラチンで固めてゼリーにすることもできます。
    #プロテイン でレシピを検索してみましょう。
  • 暖かい料理に混ぜるならば、固まらない『コラーゲン』や『ゼラチン』が便利です。みそ汁でもシチューやカレーでも、味が変わりません。
    (コラーゲンやゼラチンはプロテインに比べると割高です)

外出先で

外出先で
  • 外出先では液体のものや、スナック類が取り入れやすいと思います。コンビニでも扱いが増えてきています。
  • また、粉のプロテインをシェイカーに入れていき出先の水で溶かす人もいます。
    ※ 溶かしたまま水筒などで持ち歩くのは、衛生面からおすすめしません。栄養価が高いので、水分と混ざると雑菌が繁殖しやすくなります。溶かしたら時間をおかず飲むようにしましょう。

    私のお気に入りの飲み方は、コンビニのアイスコーヒーに溶かす方法です(下図)。溶けやすいタイプの粉プロテインなら、アイスコーヒーで十分溶けます。ストローあり、カップに隙間の大きいタイプが都合よいです(写真は、NewDaysのもの)。
    持ち歩きには、100均で買える粉ミルクストッカーにちょうど20g入るので便利です。

アミノ酸製品

前稿にも書いていますが、アミノ酸だけでは身体の必要を満たすことができません。

マッチョ界の方々はBCAAがよいと言いますが、一般人はたんぱく質(プロテイン)を摂ることの方が重要と思います。たんぱく質なしでBCAAだけ摂ることのないように気をつけましょう。

必須アミノ酸(EAA)も消化の負担が少なくてよいのですが、前述の通り身体に必要なアミノ酸すべてを含んでいるわけではありません。

以前、ネットインフルエンサーの方がEAAを激推しして、それをまねして大量に摂取して体調を壊す方が続出したことがありました。「プロテインよりお腹が楽」と、プロテイン代わりにしてしまったようです。

必須アミノ酸だけを摂取していると非必須アミノ酸が相対的に足りなくなります。非必須アミノ酸は必須アミノ酸から変換することができますが、そのためにはアミノ酸を材料にしたたんぱく質『酵素』が使われます。
消化力が弱い=身体にたんぱく質(アミノ酸)の余裕のない人では、その変換が難しかったようで、体調を崩したのだと思われます。

プロテインの消化は簡単には進まないですが、近道はないので地道に少しずつ増やしていきましょう。
プロテインに少しEAAを混ぜる位は問題ありません。私は1/10くらい混ぜたりしています。

まとめ;たんぱく質は継続が大事

食事で、肉や卵を食べるのは理想ですが、ライフスタイルや生活の状況によっては難しいこともあります。
プロテイン製品はその補助として、または置きかえ食として優秀です。

また、継続するためには、まずいものを我慢してはいけません。自分がおいしいと思えるものを見つけ、その日の気分で選べるようにしておくと、楽になります。
たんぱく質摂取は細く、長く、すこしづつ、がんばって続けていきましょう。

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